レーザー盗聴器

レーザー盗聴とはガラスにレーザー光線を当て、反射して帰って来たレーザー光線に含まれる音声信号を読み取る盗聴方法です。

レーザー盗聴は電波を使わないため、盗聴発見業者には発見出来ないとされている盗聴方法とされており、実際に「レーザー盗聴器」と言う物は売られています。

 

レーザー盗聴器の仕組み

部屋の中で話をすると、その声が窓を僅かに振動させます。
レーザー盗聴は送信機から盗聴の対象となる部屋の窓にレーザー光線を照射し、反射して戻ってきたレーザー光線を受光機で受信し、そのレーザー光線に含まれる振動情報を読み取る装置です。

盗聴可能距離は数百メートルとされています。

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しかし、反射角の関係で必ず自分の所へ反射して来るとは限りません。
上から狙えば下に、右から狙えば左へ反射してしまいます。

 

レーザー盗聴は本当に発見できないのか?

確かにレーザー盗聴は電波を出さない為、電波を調べる盗聴発見法では、発見出来ないでしょう。
しかし、レーザー盗聴のレーザー光線は全てが反射される訳では有りません。
室内にもガラスを通過して入って来ます。

要は、それを見つければ良いだけです。
一番簡単な発見方法は、窓の近くで煙草を吸えば煙草の煙を通過するレーザー光線が視覚化されます。

その他にも、カーテンを閉めて部屋を暗くすれば、レーザーの光点がカーテンに映し出されますので、発見は容易です。

 

レーザー盗聴の実験(防御法)

レーザーポインターを使ってレーザーをガラスに照射した状態。
赤い点が二つ見えますが、明るい方はガラスに当たっているレーザー光線で、暗い方はガラスを通過したレーザー。

レーザー盗聴の実験1

 

ガラスに照射したレーザーは、反射して戻って来る。

この反射したレーザーに、振動情報が含まれ復調した物がレーザー盗聴。

しかし入射角と反射角の違いで自分の所には戻って来ないので戻ってくる場所を探さなくては聞く事は出来ない。

またレーザーの光跡は見えず、当たった所が点でしか見えないので戻って来た場所を探すのは至難の業。

レーザー盗聴の実験2

見え難いので角度を変えた写真がこれ。

レザー盗聴器の実験3

 

一番簡単なレーザー盗聴の防御法なのですが、要は反射させなければ良いのです。
つまり、窓の外に「よしづ」やら「すだれ」を掛ければ反射しません。

レーザー盗聴の実験4

原理さえ分かれば、こんな単純な方法で100%防御出来てしまうのです。
こんな単純な方法で防御出来てしまう物に、800万円もの価格がするのです。

レーザー盗聴器はヨーロッパ製、「よしづ」や「すだれ」と言う文化が無い西欧では有効かもしれませんが、日本では容易に妨害出来てしまうのです。

 

レーザー盗聴を持ち出す発見業者

実際に調査に行った時に、お客様からよく耳にするのですが、調査をして盗聴器が見つからなかった時に「レーザー盗聴かもしれません」と言う発見業者が結構いるのです。

HPなどにも、レーザー盗聴器に触れている発見業者も結構見かけます。
しかし、レーザー盗聴の恐怖感だけを煽りたてているだけの内容ばかりで、こうした実験を掲載している所はお目にかかれません。

発見業者がレーザー盗聴を口にする理由は、調査して盗聴器が見つからなかった時に、お客様から「絶対にあるはずだ」と言われた時の逃げ口上に使われたり、お客様の不安を煽って依頼に結びつける為に使われていたりします。

しかし、そんな事をしていてはお客様の不安を取り去るどころか、お客様の不安を増大させる事になってしまいます。

発見業者もレーザー盗聴の実体を知らないのなら口にするべきではないと思いますし、知らないのならレーザーポインターで簡単に実験が出来るので試して見れば良いのです。
自分で実験すれば、反射したレーザー光線を受光する事がどれだけ難しいか理解できるはずです。

悪戯にお客様の不安を増大させる事だけは避けて欲しい物です。
そうした行為は、業界全体の不信感に繋がる結果になってしまいます。

そしてそうした情報が実しやかにネットで広まってしまい、都市伝説になってしまうのです。